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タイの伝統文化について

世界中どの国々も、その地域に広がる民族のもつ神話を土台に宗教や思想が文化を育み、やがて他の宗教や思想に影響を受けながら時代の流れとともに変化していきます。
タイ民族の場合、隣国として繁栄していたクメール、インド、中国、ジャワの影響を受け、仏教思想が大きく関わっていることはいうまでもありません。その地域に住む人々の精神と美的感覚が文化を創り、変化をみせながら継承されていく姿は、タイに限らずどの国でもとても興味深いものです。

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タイの文化が多様化し大きく変化するのは20世紀に入ってからですが、その根底となる「人間社会のあるべき姿を求める」仏教思想は変わりません。
そして、仏教美術、絵画、文学、舞踊、仮面劇、人形芝居、音楽、映画、工芸、宝飾、建築、繊維、衣裳、陶器、食文化、野菜のカービング、ムエタイと様々な分野で継承されるタイの伝統文化は、継承が困難で退廃する日本のそれと違ってさらに繁栄しているかのようにも見え頼もしい限りです。

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●タイ民族に伝わる創世神話
●インド文化および近隣諸国の影響

伝統文化の基礎をなす“ラーマキエン”

タイ国の伝統文化を知るうえでまず知っておかなければならないのが、その基礎をなす代表的な大叙情詩「ラーマキエン」です。
「ラーマキエン」は、ヴァールミーキによるインドの叙事詩「ラーマーヤナ」のタイ語訳で“ラーマの栄光”の意味をもちます。ラタナコーシン王朝の初代王ラーマ1世とその挺臣によって書かれたものです。原典の「ラーマヤナ」は東南アジア各国でも古くから知られ、同じ古代インドの叙事詩である「マハーバーラタ」とともに西暦初頭に広まったようです。インドネシアのプランバナンやクメールのアンコールワットなど、寺院の装飾のモチーフによく見られます。やがて各地の言語に訳され、各民族にとって身近で親しみやすい形へと変化していきます。
この物語のモチーフやエピソードが寺院を飾る壁画、絵画、建造物のレリーフ、そして伝統舞踊、仮面劇、人形芝居、伝統工芸品の題材となっていて観光客がもっとも目にする機会が多いのもこの「ラーマキエン」です。

●大叙情詩「ラーマキエン」について

伝統演劇(舞踊)

タイ国の伝統的な演劇はそのほとんどが舞踊を伴いますので、タイ演劇というよりタイ舞踊といった方が聞きなれていると思います。タイではLakhon ram(ラコーン・ラム)と呼ばれます。
タイ舞踊には「コーン(仮面舞踏劇)」と「ラコーン(舞踊劇)」の2つに大別されます。ソロで行われる代表作として“マノーラーの舞い”“チュイ・チャイ”があり、グループでは“ダーワドゥン”“シーボット”など数多くのレパートリーがあります。グループで行われる舞踊は地方によって異なり、北部タイではフォーンといい“フォーン・ティエン(ロウソク踊り)”“フォーン・レップ(爪の踊り)”などがあり、東北タイではスーンといい“スーン・カヤン(竹かごの踊り)”“スーン・カティップカーオ(もち米を入れる竹かごの踊り)”などがあります。
観光客向けによく披露される舞踊なので日本語訳名を見れば、思い起こす方も多いと思います。

タイ舞踊 タイ舞踊

●Khon(コーン)とLakhon(ラコーン)について
●Manohra(マノーラー)とChui Chai(チュイ・チャイ)について

影絵芝居

カンボジア伝来とされる大型の「ナン・ヤイ」と小型ながら操り人形のように腕が動くジャワ伝来の「ナン・タルン」があります。「ナン・ヤイ」は中部タイに伝承され、複数の人形を遣い幕前で演じられ、演目はラーマキエンのみです。一方「ナン・タルン」は南タイに伝わり、なめした牛や水牛の皮を彫り彩色した棒を着けた人形を使います。演目はラーマキエンの他にも民話や一座自作物語と様々です。
民話(古典文学)
民話は世界各国に類似したものがあり、古来から伝承されるのちに内容が変化したのではないかと思わせるとても興味深いジャンルです。民族の解釈、文化、風習の違いでしょうか、日本でもよく知られる「竹取物語」とよく似た話で、タイでは象牙のなかから生まれた「象牙娘」というのが存在します。話の内容や構成が類似しながらも登場する人物や動物がその民族によって親しいものに置き変わっているのでしょう。
タイ国の主な民話はやはりインドの「ジャータカ」(仏陀の生前物語)にまつわるのものが多く、その中にタイ民族の信仰心や生活風習などが表現されています。
いずれにせよ知恵と勇気を与え、作法や道徳を教える民話は世界共通でしょう。もちろん、とんち話や悪ふざけた物語もありますが、それらはやはり現代に入ってから創作されたもののようです。

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タイの伝統工芸

タイの伝統工芸には、木彫り、シルバー、陶器、そしてなんといっても金細工。金を取り引きするお店はどんな田舎にいってもすぐ見つかりとても目立ちます。財産は金で所有する国民ですから、純金です。お店では、当日のレートで取り引きされ、タイでは貯金の変わりに利用する感覚のようです。デパートで良く見かける18金の製品は観光客向けでしょうか。
木彫りとシルバーに関してはチェンマイが盛んなようです。巧妙に彫られた魅力的な作品がたくさんあります。なかでも大きな一枚板で彫られた作品は本当に見事です。

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